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 健康と幸せ

「脳力開発」 第2章 脳の生活習慣病


 現代人というのは、とにかく「考えなくなった。」と痛烈に感じるときがあります。
日本には「考える」という良い習慣があったのに、最近の「簡単」「便利」「早く」という風潮と詰め込み式の学校教育の弊害なのだろうか・・・・・兎に角、考えないで、すぐに「答え」を欲しがる。

(1)思考放棄
「どうせ、考えたって、解らない。」という、考えること自体を放棄して、「答え」を欲しがる人。

コラムニスト:高田雅夫
高田雅夫 1954年生まれ。大学卒業後1年のサラリーマン生活をしただけで無謀にも脱サラして以来「仕事、仕事、仕事の仕事人間」で過ごしてきた結果・・・・・バーンアウトして50歳でリタイヤ生活に入る。
(2)思考省略
よく考えきらないで、過去の経験や情報から、直ぐに答えを出してしまう人。
テストの答案を書くのではないのです。そんなに急いで「答え」と結論づける必要は人生においては無いのです。
(3)思考不全
まずは考えるだが・・・・・「答え」を出す前に、途中で考えること自体を停止してしまう人。
一つの疑問や問題を「一週間」「一ヶ月」「一カ年」あるいは、数年に渡って「考える」という経験がないためです。

 こんな事しかしていなければ、脳は錆び付いてしまうのも無理はない。

 人間の脳というのは、未知なるもの、不確かなものを「考え出すとき」に最も活動し、活性するというように出来ています。

 何かを記憶し、それを再現するような「偏差値」に示されるような行為を繰り返していても「記憶力」という脳の一部しか働かないし、鍛えられていない。
これでは「脳の偏食」のようなもので、将来において「脳が正常」に機能するとは、到底考えられないようなことが、行きすぎた「偏差値教育」に結果産み出されている。

 肉体にも、「簡単」「便利」「早い」という食事を与えて、今では小学生までに「生活習慣病」が広がっているという。
これは肉体だけの話ではなく、肉体の一部である「脳」においても同様なのである。
その結果、「思考放棄」「思考省略」「思考不全」という人間にとって、もっとも悲しい現状が産み出されている。

 記憶した情報や知識の量の多い少ないで、人間の価値が決まるようなことではないのです。
少し乱暴な表現をすれば、「テストで合格する能力」というのは、クイズ番組に出て勝つノウハウのようなもので、これからの世の中では、もう、通用しない能力だと言い切っても差し支えないと考えます。

 脳が「思考放棄」すると言うことは、何かをやった時に、直ぐに「自分には出来ない。」と諦める人間になるのです。
また「何かが欲しい。」という感情が生まれると、後先考えないで「お金」があれば、買ってしまう浪費癖となります。また、その時に「お金」を持っていないと「万引き」してでも手に入れたくなります。
「キレル!」という行動も「思考放棄」から来る一種の「情動」です。
善悪の知識はあっても、それを考えないというのが「思考放棄」です。

 脳が「思考省略」すると・・・・・人はその場さえ誤魔化せればよいので平気でウソをつくようになります。見つからなければ,バレ無ければOKというような自分本位の恐ろしい行動を生みます。

 脳が「思考不全」すれば、一度出した「考え」(答え)に執着してしまいますから、非常に頑固になります。過去の成功体験や常識に縛られてしまいます。
「考え直す」という、素晴らしい脳の機能が使わないまま錆び付きますね。

 「思考省略」や「思考不全」というのは、自分では「考えた」と勘違いして思いこんでいますから、少々ややこしいことになります。
物事の本質まで考えが行き届きませんから、表面的な問題ばかりに目が行きます。
「表面的な問題」ばかりに、眼も注意も注がれますから、いわゆる「対処療法」と同じですから「根本的には解決」しません。
医学も環境問題も人間の生き方も全く同じです。
「根本的な解決」がされないままに、「現象」ばかりを問題視しても問題が解決しないばかりかストレスだらけになって、疲れ果ててしまいます。
 
 私の専門分野である「経営」的な分野で具体的に例を上げてみたいと思います。
最も多い問題とされているのが「売上の低迷」ですね。
この場合に「売上低迷の問題箇所(=原因)は?」と誰しも考えるのですが・・・・・・・

(1)「思考放棄」ならば・・・・「頑張ったんだけども、悪いものは・・・しょうがない。」もしくは、頑張りが足りないから、頑張れと!!叱咤激励する。

(2)思考省略ならば・・・・・・「商品力が低いから・・・・売上が悪い。」「営業力が弱いから・・・・・売上が悪い。」だから、そこを改革すればよい。

(3)思考不全ならば・・・・・・・・「時代が悪い。」「同業他社も悪い。」だから、異業種に進出するか、景気が回復するのを待つしかない。

(1)の場合ならば、諦めてしまうか叱咤激励するのみですね。
(2)や(3)の場合ならば、様々な「売り上げ不振の原因」と思うものに対応しようとするが、現実には・・・・「出来ない理由」や「出来な原因」を見つけてしまって、本人がそれに納得するため・・・・なかなか売上回復には至らない。

 ボートに例えるならば、一生懸命に速く、力を入れてオールを漕ぐ。という対応になる。そうすると、ボートは間違った方向にどんどんと進んでいって、皆が疲れ果てるだけという結果になる。
昔ならば、それでもスピードがあれば大抵の問題は乗り越えられたのです。
素早く「お手本」がコピーできればOKなのですから、「お手本」があるというのは「地図」と「目的地」があるのですから、スピードが最も大事なことになります。

 ですが、これから迎える時代は「お手本」がない時代です。
地図も目的地も自分で探し出さなければならない時代です。
そんな時代になって、スピードだけに頼っていると・・・・・・下手をすると、岸壁に衝突して沈没する場合もあるし、浅瀬に乗り上げて座礁してしまう場合さえある。
そうなれば、お手上げです。

 最も大事な「方向性」が間違っていることに気が付くことなのである。
少し前までの時代であれば、「スピード」と「量」をアップすることで解決できた問題でも時代が変わってしまった今となっては、そんな表面的な方法では解決できなのです。

 根本的な原因を探し出さないことには、根本的な問題解決にはなりません。
上記に出てきたのは、根本的問題では無く、表面的な問題=それを"現象"という言葉に置き換えてみます。
 「現象」に惑わされて、根本的な問題を発見できていないのです。

 ですから、根本的な問題を解決しないままに、「現象」を仮に解決したとしても、「現象」は形を変えて次々と現れてくるだけです。
 
 ですから、いつまで経っても「問題」は消えないのです。
これは次から次へと病気が発生する「病気のデパート」と呼ばれている人に似ていませんか?
根本的な問題解決というのは、「現象にとらわれることなく、根本的な部位に問題を発見するという事が出来るか否か・・・・・」に掛かっています。
  
 この場合に、この企業の根本的な問題点が「競争相手の真似ばかりしているオリジナリティの無い非常に保守的な昔の成功体験に縛られた経営方針」という企業姿勢にあるのです。これを正すことなく、その他の枝葉の問題にばかり目をやっていても、根本的な解決にはなりません。

 これは今の国政においても同じです。
1999年2月に時の首相である小渕総理の肝いりで、その諮問機関である「経済戦略会議」は「日本経済再生への戦略」と題して、234項目に登る改善案をだしましたが、結果は日本経済は再生するどころか、ますます泥沼に陥りました。

 この国の高級官僚というものが「脳が不活性」となって、思考が機能していないとしか考えられない結果が長年続いています。
多くの人は知っていますね。
「中央集権」型の国家というものが、いかに時代に合わなくなっているかを・・・・・
やっと、今の小泉内閣になって「地方分権」して、全国レベルで地域の経済を活性化させるしかないという方向性を示しましたが、まだまだ、永田町の中央官庁が頑強に抵抗しています。

 中国を見ても解るように、北京の中央政権が大いに地方に権限委譲した結果、各地域地域が競って様々に経済の活性を競い合った結果が今の中国の躍進に繋がっているということは誰の目にも明らかです。
 
 小渕内閣時代の234項目もの問題点とは、現象に過ぎないのです。
この国のシクミが古くなって機能しなくなっているから234もの問題が現象として表面に出てきただけのことです。

 極少数の中央官庁の人間しか政策決定できないと言うことは、その他の非常に多くの公務員全員が「思考停止」になります。つまりは「中央が決めたことだから・・・・・・」と誰も考えない集団となったのがこの国の公務員なのです。
「上意下達」というシクミでは、これだけ変化の激しい時代には対応できなくなったのです。

 あれだけの多くの数がいる公務員の「脳力」(創造性と想像力)を全く封じ込めて、ただただ中央官庁の一部の人間の考えだけではもう機能しなくなったのです。
古い体質の会社や大企業の「低迷」というもの同じ事が原因ですね。

 企業においても同様です。これまでの「中央集権」的な考えでは、一部の人だけが「想像力」と「創造力」を持てば良かった。他の人は黙って従っていれば、良かった時代が長く続きました。
というか、日本では明治維新以後「首から下」の能力が重要視された時代でした。
欧米という「お手本」があったからです。
国を挙げて、「お手本」を忠実に再現することで、日本は短期に急成長できました。
これ自体は悪いことではないのですが、これが悪しき習慣の原因に成ったのは確かです。

 戦後もしかりです。
戦後の復興というもの、欧米式資本主義という「お手本」は立派に機能しました。
特にアメリカで流行ったものは、直ぐに真似したのが日本人です。
その結果が・・・・・・「考えない日本人」がいっぱい生まれたのです。
経営者も評論家も学者も優れた「お手本」を見つけることで、やってこれたのです。

 だから「足で稼いで・・・・・・背中で教え・・・・・腹を割って話し合う。」という首から下の能力が重視されていたからでしょう。

 と言うような歴史的な背景を思うと、我々は「学校」でも「社会」に出てからも、自分で考え出すことの軽視・・・・「思考軽視」という環境の中で長く生きてきたのです。

 問題が起きた場合には、いつも「お手本」がありました。

 でもこれからは、それでは生き残れない時代です。
従来からの「首から下」も大事ですが、「首から上」も使わないと、やってゆけない時代です。
そうなんです。皆が「想像力」と「創造力」を発揮しないと、やっていけない時代なのです。

 井原西鶴の言葉に浪速商人の言葉として『考え八両、働き二両』という言葉があります。また、日本人は『考える』と言うよりは『考えを練る』という表現を使って、独自の日本の文化を創造してきました。

 ところが、いつの間にか、我々は『お手本』をなぞることに精一杯となって、生まれてからこの方「考える」という習慣が持っていない為に「脳が生活習慣病に罹っているのです。」

(文責:高田雅夫)

「脳力開発」 第1章 「脳力開発」の目的
「脳力開発」 第3章 教育の重要性


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