第4回 『テナー・マドネス』
by ソニー・ロリンズ (プレステージ)
テナー・サックスの大御所、ソニー・ロリンズとジョン・コルトレーンが生涯で一度だけ競演したのが、このアルバムのタイトル・チューン「テナー・マドネス」。ジャズをかじったことがない人でも、この2人の名前くらいはどこかで聞かれたことがあるのではないかと思います。それだけ偉大な2人。後にも先にも一回きりのこのセッションも、コルトレーンがたまたまスタジオに遊びに来た時に、レコーディングをしていたロリンズが声をかけたことから、実現したと言われている夢のセッション。当時の彼ら2人のポジショニングは、ようやくマイルス・デイビスのバンドで実力も人気も出てきた頃のコルトレーンが、すでに同じテナー奏者として不動の地位を築いていた天才ロリンズに真っ向から挑んだ。そんな男のプライドを賭けた真剣勝負の空気が伝わる名演です。
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コラムニスト:善ちゃん |
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1961年生まれ。フィナンシャルプランナー。旅行代理店、住宅メーカー勤務を経て、企業系FPとなる。妻と子ども2人、愛犬(テトラ)に囲まれて、Jazzを聴くのが至極の時間。他に、コーヒーを楽しむ、山登りなどの趣味を持つ。 |
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